Farm / Dinosaur jr  // love the world DJ AMAYA VS. GROOVEBOT CLUB REMIX

Dinosaur jrの新譜がすばらしい。


Jの曲はいつも同じすぎるので、もはや「この曲はあの曲に似てる」などという次元を超越してしまっている。
(いやまぁ、ほんとはそうでもないんですが)
それにしても思うのは、彼らはどうやって曲を作ってるんだろう、ということ。もうちょい精確にいえば、どのへんで「新しい曲ができた」と判断するんだろう。とりわけJの心づもりとしては。

こんな書き方は、いかにもファンらしい皮肉めいた愛の告白なんだろうか、
いやいや、そうではない、これは受け手の怠慢だ。こんな調子で「ダイナソーの新譜がいい」なんて言ってみたところで、ほんとにそんなこと思ってるのかって話だ。連中じゃなく、受け手がたんに同じハンコをぺたぺた押し続けてるってことじゃないか。

いちいち新機軸を売りにするようなやり口に、誰も彼もが合わせなきゃならないはずがない。作り手も受け手も。頼んだ覚えもないのにテレビ画面の右上に「アナログ」と表示するような、そんなやり口に。

たしかに、ダイナソーの基本はいつも変わらない。
変わらないのに、彼らは「新作」をリリースする。
考えてもみよ、これはけっこう難しいことだ。ふつうなら作り手は何か新しい要素を(わかりやすいかたちで)入れたいだろうし、それができなければ創作に関する限界に突き当たったと感じることも多いのではないだろうか。
(だとすると、ダイナソーはなぜいつも変わらないのか。ファンが求めるものを提供するのだと割り切っているのか。再結成だし。それはそれではっきりしていて悪くない。いずれにせよ、問題の所在は変わらない。過去のレパートリーをライヴで披露するにとどまらず、新作を出しているのだから。)

しかし実際のところ、いわゆる「新しさ」がなんぼのもんなのか、ということだ。
ちょっとイントロがエスニック風とか、電子音を入れてみたとか、でもコード進行も歌メロも前と同じじゃないか、なんてのはよくある。


Dinosaur jrの“Farm”がすばらしい。

もうなんか、ギターの音とか、極まってきてる感じがする。ギターの音だけでなく、そのフレーズも、バンドのアンサンブルも、歌も。
ざまあみろこれがロックだバカヤロー

どことなく曲調は全体的にJ濃度が高くなっているような印象をうける。そのために解散前ダイナソー後期を連想したが、どうもそういうわけでもないようだ(つまり、ダイナソーが再びJのソロプロジェクト化しつつあるということではない)。今回もルーの曲がいいポイントで配置されているのだが、これがスパイスになっている。そういう意味では、Jのプロデューサー的視点は強く出ているということかも知れない。

前作は“Beyond”、今回は“Farm”。なんで農場なんだよ。firmではなくfarmだというところになにか主張が!?などと盛り上がってみたりして。


ということで、この充実したダイナソーのアルバムに対して、Perfumeの新作はどこまで立ち向かうことができるのであろうか!? いやそこは競わせるとこじゃないですが。



さて、

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by DJ Amaya